アニメ名探偵コナンのEDが2021/8/28から倉木麻衣さんの「ベロニカ」に変更になりましたので、その感想を書きたいと思います。
普段アニメオリジナルは見ていないのですが、新EDになると聞き慌てて見ました。
なんだか大人っぽくてOPとはまた違った良さがありますね🥰
では、以下感想です。
ベロニカとは?
はい、私はEDを見終わってすぐに調べました。
そもそもベロニカという単語を初めて聞いたのでお花の名前だとも知りませんでした💦
一見すると藤の花みたいな形をしていますよね。最初新一と蘭のところで映ったお花は藤かと思いましたが、あれも恐らくベロニカなんだと思います。
ベロニカの花言葉は「忠実」「名誉」で、英語の花言葉は「女性の忠節(female fidelity)」なんだそう。
EDを見ていてなぜ高校生カップルズに別れた赤井さん&ジョディ先生と、(今明かされている情報の限りでは)カップルではない若狭先生&羽田浩司が混じっているんだ???と頭の中にハテナがいっばいでしたが、花言葉を調べて納得しました。
恋愛的な意味でのカップルを描いたのではなく、相手の男性に対して忠節心のある女性を描いているのだと。
忠節とは「忠義を尽くすこと」なので、そう言われてみればその言葉がぴったりなメンバーばかりです。
それぞれのシーン
EDに登場するのは新一(コナン)・蘭、平次・和葉、京極さん・園子、赤井さん・ジョディ先生、そして羽田浩司・若狭先生です。
それぞれどんなシーンが使われているのかと言うと、
新一・蘭:NY編のベルモットと対峙するシーン
平次・和葉:人魚編の和葉が崖から落ちそうになるシーン
赤井さん・ジョディ先生:赤と黒のクラッシュで赤井さんが殉死するシーン
羽田浩司・若狭先生:「角行」の駒を手に持っているところ
京極さん・園子:アブナイ夏物語で園子を助けるシーン
だと思われます。
新一・蘭は蘭が新一の生き様に触れ、恋心を自覚する場面。
平次・和葉は和葉の危機に直面し平次が"死なせてはいけない"とただの幼馴染だった和葉への認識を改める場面。(恋に自覚するのはまだまだ先というのが何とも平次らしいです。笑)
京極さん・園子は二人の出会いの場面で、園子は京極さんの想いを知るのです。
そして赤井さん・ジョディ先生は赤井さんが殉死した(と見せかけた)シーンということで、ジョディ先生は愛する人を失ったと思いこんだ場面。
羽田浩司・若狭先生はそもそもシーンというシーンがないのでまあこれかな、という感じで例外的ですが。
どれもこれも、自分の想いに気づいたり相手の気持ちに気づいたりと関係性が変わったシーンですよね。
高校生カップルズは特にそれが言えると思います。
ジョディ先生も、相手の死をもって関係性が終わる、という意味での関係性の変化ですし。
そういう意味では若狭先生もあの羽田浩司を思い出すことで関係性の終わりを示唆してるのかもしれないですね。
関係性の変化でより際立つ「忠節」、うーん素敵です。
男性陣の映り方
その後男性陣が順番に映るわけですが、その映り方が素晴らしいんですよね。
それぞれのキャラらしさが出ていて、私的には解釈通りなんです。
コナンは新一に変わり振り返る、平次も振り返る。赤井さんは口元だけ映るけれど顔は映らず、焦点が定まらない。
それに対し京極さんは真正面から映り、羽田浩司に至っては映りもしない。
新一、平次は二人の不器用さ、素直になれない様が振り返るという演出にうまく表れているなと思うんです。
恋心を自覚してもなお幼馴染という関係性から長らく抜け出せなかった二人ですし、なかなかストレートな気持ちを言い表せないですからね。(平次に至ってはまだ告白もできていませんし。笑)
一方、京極さんは真正面からというのがどこまでも真っすぐな彼らしさが描かれていると思います。
気持ちに裏表なんかなくて、園子のためにすぐ帰国しちゃう彼ですから。そのくせまたすぐに日本を旅立つという愚直ぶりからすれば、真正面から園子のことを受け止めるというのがしっくりきます。
そして赤井さんは今はもうジョディ先生のことを想っていないからきちんと映らないのかなと。
明美さんのことは恋として好きかどうかは分かりませんが、少なくとも今彼の心の中を占めているのはジョディ先生ではなく死んでしまった、死なせてしまった明美さんだと思うんです。
だからこそ、ジョディ先生の気持ちに応えられないから顔を見せず、ゆらゆらと揺れたカメラアングルという演出だったのかと。
この気持ちに応えられないというのは、恋心はもちろんのこと「死ぬ」ことをもってジョディ先生の「忠節」にも応えられないということをも意味しているんだと思います。
羽田浩司はすでに死んでいて、気持ち(忠節心)に応えるなんて不可能ですし今後何か発展することもないという意味で映りもしなかったのでしょう。
初めて見たときにすぐ巻き戻して2回目を見て、またすぐに3回目を見て、そして今記事を書きながら再度このEDを見ているわけですが、見れば見るほどすごいな...よくできてる...としみじみしてしまいます。
向き合うコナンと蘭
最後にコナンと蘭が向き合うわけですが、私このときの構図、服装にまた心を奪われてしまいました。
というのも、シンフォニー号の時の蘭の服装、構図に似ているんですよね。
服装は厳密にいえば上着が違いますが、ひらひらとした裾のふわっとしたワンピースに短めの上着を羽織っているというのはまんまです。
そして、構図は「1人にしないで...」のあの名シーンそっくり。
これはもう浸らざるを得ないじゃないですか...
この構図、この服装を見れば自動的にシンフォニー号を思い出して勝手に思いを馳せる頭になっていますもん。
しかも、「忠節」に対し「1人にしないで...」を持ってくるというあたりがズルいです。
こんなの最高に決まってます。
歌詞
歌詞についてはまだ曲が発売されていませんので、なかなか語ることができませんが...
ただ、ED部分で好きだった歌詞を紹介したいと思います。それは
時よ書き換えて すれ違っていた心の距離
という部分ですね。
高校生カップルズは3組とも恋心を自覚した(平次の場合はまだ恋心ではなく単なる幼馴染ではないと気づいただけですが)場面が選ばれています。
それって、この歌詞にドンピシャ当てはまると思うんですよね。
この時から心の距離を変化させていったのだと思うと、より歌詞が沁みます。
最後に
というわけで、新EDを見た感想を自由に語ってきました。
普段とは異なり大人っぽくて落ち着いていて、どこか哀愁漂う異質なEDで、すぐに引き込まれてしまいました。
演出もとても気に入りました。こんなにいろいろ考えてしまう映像は多くないので嬉しかったです。
もうしばらくはOPもEDも倉木麻衣さんという贅沢を味わえそうですので、何度も何度も見て噛みしめていきたいと思います。
なお、コナンの倉木麻衣さんまとめの記事もありますのでよろしければ。
各曲への文量は少ないですがベロニカについても言及しています。↓
では、お読みくださりありがとうございました!
--11/2追記--
Spotifyのリンク貼りました!
ベロニカ - song by Mai Kuraki | Spotify