たーこいずの宝箱

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クリミナル・マインド1-20「スプリー・キラー」感想

海外ドラマ「クリミナル・マインド」シーズン1第20話「スプリー・キラー(Charm and Harm)」感想です。

 

いやあ今回もなかなか狂気的な犯人でしたね...

チームみんなの怒りが伝わってくるエピソードでした。それにしても、予想外な展開でもう唖然としました。いや、まさかあの事故がね...

 

では、以下ネタバレあり感想です。

 

 

連続殺人犯の特徴

4人の女性を殺した犯人、マーク・グレゴリーを警察が取り逃がしたためBAUがその居場所を探ることに。

犯人捜しより居場所を特定することの方が難しい、とBAUは言っており、確かに犯人が分かっていてその居場所を突き止めるというのは今までにない展開だな~と思いました。

一見つまらなくなりそうな設定ですが、衝撃的な事実の発覚によりもう引き込まれちゃいましたけどね。その話はまた後ほど。

 

マークは38歳独身の白人男性で、出張で国内外を飛び回り、資産も十分、多才で器用な人物とのこと。カーレーサー、シェフ、カメラマンなどと職業もころころ変えており、今は不動産業を営んでいるのだとか。

 

そんな犯人は今までに4人の女性を誘拐し首絞めなどの拷問をしたあとホテルのお風呂で溺死させる、という犯行手口。

被害者の死因は全員が"湿性溺水"で、つまり生きたまま沈められて肺に水が入ったということだそうで。

いやぁ、拷問だけでもひどいのに、その後生きたまま水に沈めるなんて...鬼畜...

 

しかも、最初の1人は元恋人、他3人は仕事関係と同僚、とみんなマークに関係のある人物ばかり。

しかし今現在誘拐して逃亡している女性は無関係の人ということで、犯人は無差別化しているのかもしれません。

もしかしたら、犯行現場も拡大化するかも、という不安の中早急に犯人を見つけるべく捜査に奔走するBAU。

犯人の自宅に向かう組、関係者に話を聞く組、父親に話を聞く組、などと役割分担して捜査を進めます。こうやって多角的に捜査を進める、というのはチームならではでとてもいいですよね。バディものでは出せない良さだと思います。

 

マークの自宅からは様々なタイプのスーツや腕時計、免許証が見つかり、さらには制服のカタログ、自身の似顔絵を変装させているスケッチブックなどを発見。

取引相手により違う役を演じるカメレオンぶりがうかがえ、犯人は知能が高いことに気づかされます。

実際にカメラマンやパイロットになりすまし、女性の警戒を緩めて獲物を捕まえていくのです。一種の詐欺師みたいな感じがして頭の良さが伺えます。

 

そんな捜査をしている最中にも女性が殺され、短期間で殺人を繰り返す"スプリー・キラー"と認定。

警察に撃ち殺されようとする特徴があるとのことで、嫌な予感が...

犯行には2段階あり、①特定の地域や安心領域で犯行を重ねる、②無作為になり間隔も縮まる、というもの。今回の犯人でいうと、殺害前の拷問が減り性的快感を得られる溺死により重点を置くという単純化が予想されます。

 

そしてこのタイプは特別な意味のある殺人を最後にとっておくのだとか。

BAUは一段階目で犯人を捕まえるということが目標であるということが再度共有されます。

クリミナル・マインドはよく実在した事件名、犯人名を例として挙げていますよね。私は日本人ですし知識も薄いのでピンときませんが、これってなかなか攻めていて面白いのではないでしょうか。

実際にあった犯罪をタイプ分けするというのも興味深いですし。だからリアリティが出てドラマとしてとても人気があったのだと思ったりします。

 

では話を事件に戻しまして、ガルシア情報から少年期にのぞき見で捕まっていたり、18歳の時に未成年の少女に手を出したり、23日間で終わった結婚生活を送っていたりといろいろな過去がある様子。

その元妻は生きていたので話を聞くと、浮気を疑いほぼ監禁状態にされていたのだとか。しかもその後数年間付きまとわれたので今まで逃げ隠れていたそうで。

それは結婚生活やめたくなりますよね...というかなぜ結婚したのか?やっぱりマークの名演技に騙されていたんですかね。

 

そうそう、この時のガルシアがまたもや面白かったんですよね~!マークを悪い子呼びしちゃったり、結婚が短すぎたのを飽きっぽいと言ったり。

殺伐とした雰囲気にの中でくすりとさせて空気を柔らかくしてくれるとてもいい存在だと思います。何度も言ってますけどやっぱりガルシアが好き!

クリミナル・マインドのビジュアルだとメインキャラが結構入れ替わるっぽいのでとても寂しく思っていて、シーズン2以降見るか少しだけ悩んでいるのですが(キャラや関係性を重視するタイプなのでいなくなっちゃうのは寂しい)(悩んでるといいつつ見る)、ガルシアに関しては最後まで見られそうな感じがしているので嬉しいです!

 

犯人の動機

また脱線してしまったので戻しまして、子ども時代から動機が分かる、ということで父親に会いに行くギデオンとリード。

そこで判明したのは10歳のときに母親を交通事故で亡くしているという事実。

一般的に子どもは母親を失うと守れなかった父親を責めるらしいのですが、そういった様子が見られないマーク。つまり、母親に落ち度があった、母親に捨てられていたと感じていた、などの事情があるはずだと考え、追及していきます。

 

しかし父親はそんなことはないの一点張り。

リードもですが、特にギデオンが厳しく追及していて、お父さんもきっと悪い人じゃないのにやっぱりこういった態度をとるしかないのだな、と今更ながら少し悲しくなってしまいました。

この時点では父親があんなに重大な事実を隠しているなんて思ってもいなかったのでね...恥ずかしながらギデオン優しくしてあげてよ、なんて甘い考えを抱いておりました。ギデオンもリードもすごかったです。ごめんよ。

 

しかも、この後ガルシアからの情報で交通事故の際マークも同乗していたことが判明。

何かを隠していると察していたギデオンらの勘が当たるのです。

 

またも父親の元へ行き問い詰めると、母親はモーテルに子どもを連れていきプールサイドで遊ばせていたという過去があったと判明。

これ、私の察する能力が低いのではっきりとは分からなかったのですが、それ以降の話の流れからして母親は不倫をしにモーテルへ行って、そこのプールでマークを遊ばせていたということであってますかね?

まあそういう行為があったことは容易に想像できるわけで...不倫することだけでもびっくりなのに、わざわざそこへ息子も連れていくというのがびっくりです。ベビーシッター見つけられなかったとしてももうちょっと考えなさいよ...

 

マークは母親の行為について理解していたため不義や女性を憎み、拷問や殺害をしているのだと推理するリード。

さらには、最初の犠牲者は人妻なのにマークと付き合っていたと分かり、それによって母親を思い出し行為に走ったのではないか、ということに。

元カノまで不倫していたなんて救いようがないな...いやもちろんマークのしたことは許される余地のない行動ですが。

 

犯人の最終地

そうやって捜査を進めている一方、犯行は次々と行われ、現場を転々とするモーガンとエル。

モーガンの言った「死体巡りの旅」というのは不謹慎ながら笑ってしまいました。

それと車中での2人の会話が良かったですよね~!

「ドライブって性格が出る」、というエルのセリフに運転に性格が出るものを言いたいのだと思い込んだ私は、まさか食べ物のごみで散らかっている状況のことを指しているなんて思いもよらなかったので笑ってしまいました。

その後デスクにまで話が及び、それに対する回答が「じゃそろそろお別れだな」だったのがもう最高過ぎて😂本当にモーガン好きです。モーガンとガルシアの冗談のセンス素晴らしい。

 

しかも、彼氏からの電話と答えておきながらギデオンからの電話だったというのが秀逸なオチで良かったです。

というかエルは彼氏ができたということでいいんですかね?

確かにいつもよりメイクが派手めな気もしましたし、本人の様子からしてできたっぽい気がします。

今後エルの恋愛事情も描写されるということを期待してもいいのでしょうか?

わりとスルーされる気もするな...淡い期待を抱いておきます。

 

そんなこんなであちらこちらで犯行が行われていたわけですが、次々と手当たり次第になりホテルもどんどん安っぽくなり、手段を選ばなくなってきています。

そしてついに、人目をはばからずモーテルの外にあるプールで溺死させようとするのです。

異常に気付いたスタッフが助けに来ますが、その場では旦那だと嘘をつき、救急車を呼びに行ってそのまま逃走。

「自信に満ち魅力的」と報道されたことを受け足を引きずる頼りない男を演じるようにシフトする知能の高さ、多才さを見せつけているのにもかかわらず、公衆の面前で犯行に及ぶという一種の必死さ。

このあたりからも狂気的な感じが伺えます。

同じころ、リードがこのことに言及していたのが流石だ!と思いましたね。

報道された内容とは変えてくると予想したその的確さにあっぱれです。

 

再びガルシアからの情報により推理した結果、驚くべき事実が判明。

なんと、交通事故で母親が死んだのは、交通事故で死んだわけではなくマークが殺したのだというのです。

しかも、その死因は溺死。

これは本当にびっくりしました。

父親は何か隠しているんだろうな、というのはギデオンとのやりとりで察していましたが、まさかこんなにも重大で衝撃的な事実を隠していたなんて。

殺したいという思いを実行できない弱くて無力な父親に代わって息子であるマークが実行したという驚きの真相。

もう本当に衝撃的すぎて、そういうことか...としばし唖然としてしまいました。

だからあそこまで溺死にこだわっていたんですね。

それにしても、一番最初の殺害が実の母親で、しかも10歳なんて...思っていた以上に闇が深くて驚きました。

犯人の居場所探し、というシチュエーションの中で犯人の動機に迫り、こういった種明かしをされることになるとは予想すらしていなかったので衝撃でしたし、とても面白いと感じました。

やっぱり犯人の心理を考えて捜査するという手法が好きだー!

 

実は母親を殺害してしていたという事実から、最後の現場は母親の交通事故のあった場所から近いはずだと予想しその川へとエル、モーガンが向かいます。

エル、モーガンが到着する前に運転させられていた女性はわざと車を森の中につっこませ、車中から逃亡。

しかし、マークに捕まり川へと連れていかれてしまうのです。

川に何度も沈められますが、川の中でつかんだ木の枝で殴り応戦。しかし犯人もなかなか手ごわく、やはり女性と男性の力の差もあってこれはまずい...と思ったその時。

なんとかモーガンらが間に合い、マークに止めろと叫びます。

しかしなお女性を溺死させようとしたその瞬間、駆け付けたメンバーの誰かが発砲した弾が命中し、マークは死ぬのです。

 

その報告をするモーガンも、女性を介抱するエルも、報告を受けたギデオンらも、みんながなんとも言えない表情をするのが心にぐっときましたね。

きっと、犯人の射殺なんてよくある話なアメリカであっても、今回の場合は誰もが生きて捕まえたかったんだろうな、と思わされました。

いつもは格言の後飛行機でのほっこりシーンがあって救われるのに、今回はそれもなく...ずっしりとした重量感のある後味のままエンディングでした。

被害者を無事救うことができて本当に良かったです。でも、それでもやっぱり、犯人は生きて捕まえたいと、みんなの表情をみて余計に感じました。

 

そして最後に少しだけ映った父親の表情もぐさっときましたね...

ギデオンが言っていたように、父親がマークを庇ったことで何人もの被害者が出てしまったという事実はあるわけで、決して許されるべき決断ではないのですが、息子を守りたいと思う父親の気持ちも分からなくはないので...

交通事故の時の決断が間違っていたのか...と一種の後悔を感じさせる名演技でした。

父親の心のケアも無事行われていくといいですよね。

 

格言

本心を偽るためだけに言葉を使うものがいる。(ヴォルテール)

There are some that only employ words for the purpose of disguising their thoughts. (Voltaire)

 

自分を偽り他人を欺けば最後は自分をも欺くようになる。(ラ・ロシュフコー)

We are so accustomed to disguise ourseleves to others that in the end we become disguised to ourselves. (De La Rochefoucauld)

 

最後に

今回は最後に笑えたシーンを取り上げて明るく締めたいと思います。笑

もちろんたくさんあって、記事上でもほぼ取り上げたのですがちょっとどこに書くか迷ったのでここで書きたいなと思いまして。

 

それは、ガルシアとモーガンが電話するところ。

溺死について調べろと言われたガルシアが怒ったら、モーガンが1年で6500人、1日で17人と即答したシーンです。

すぐに回答がきたガルシアはびっくりして、リード?と言うんですよ。

リードの博識ぶりがジョーク化してるの面白いですよね😂冒頭のエルに彼氏ができたかも、みたいなシーンでもジョークにされてましたし。

ガルシアが満足そうに感動した、予習したのね、とニコニコ笑顔で言うのが本当に良くて、とても面白かったです。

 

ガルシアは誰に対してもこんな感じで軽く冗談を言ってくるので、その相手によって雰囲気が大きく異なってくるのがたまらなく好きです。

モーガンとは冗談の応酬みたいになるし、リードだと冗談が通じなくてガルシアがやられちゃうし...笑

今後も話の合間合間にくすっと笑える息抜きシーンとして、たくさんガルシアが活躍してくれたら嬉しいです。

あ、もちろんガルシアの手腕がメインとなるエピソードも待ってます!!

 

では、お読みくださりありがとうございました!