海外ドラマ「ゾーイの超イケてるプレイリスト」シーズン1第4話「汝の隣人のプレイリスト(Zoey's Extraordinary Neighbor)」の感想です。
ゾーイの隣人といえば、もちろんモーのこと。
DJをしていて料理も上手で絵も描いて、社交的で自信に満ち溢れた様子のモーですが...?
改めてですけど、モーって本当歌上手いですよねぇ。
では、以下ネタバレあり感想です。
孤独なモー
本心を偽っているけど本当は孤独だ、という心歌を聞いたゾーイは、モーに追及するも軽くあしらわれてしまいます。
相手にしてもらえないゾーイは、こっそり外出するモーの後をつけたのですが...行き先はなんと教会。モーは聖歌隊で、男性の姿で、歌っていたのです。
そのことを指摘したゾーイに対し、モーは「批判するな」「自分を偽るのは悪い事?」と強く主張。そして、信仰が何かを知らないくせに意見しないで、と突き放します。
信仰を知らないことについてお母さんに相談すると、「人間の魂の探求は人それぞれ」だから信仰を押し付けなかったと言われます。
"信仰"は日本人にとって、私にとって全くわからない世界。
正月には神様に会いに行って、お盆は先祖を迎え、人が死んだら仏様に祈り、キリスト教徒でなくともクリスマスケーキを食べる。こんなにも宗教に無頓着なのはやはり世界でも珍しい人種なのでしょうかね。
でも、そんな私にとっても「人間の魂の探求は人それぞれ」というマギーの言葉は響きました。宗教って、結局は心のよりどころ、人生の指針みたいなものだと私は捉えているので、最後は自分次第というのは改めてそうだなぁと思いましたね。
家に帰ると、モーの部屋に何かしようとしている人影が。
不審者だと疑うゾーイですが、その正体はモーが通っていた教会のスティーブ牧師でした。
スティーブ牧師はモーが性自認の件で悩んでいることを知っており、それを踏まえたうえで教会で病気の子どもたちがモーの歌を待っていると伝えてほしい、とメモをゾーに託すのです。
モーは自分を偽っているのに誇りをもって神の前で歌えるのか、子ども前で歌えるのか、と悩んでいたようで。
女のような格好をすることが好きなことに負い目を感じていた時、自分に絶対音感があることを知り、やっと自分は特別だと思えるようになったと明かします。
そして聖歌隊のソプラノ歌手に抜擢されたものの、神への冒涜だと反対する人もおり、教会内でもめごとになる、という事態はどこの教会へ行っても同じでした。
それ以来教会へ行くときは男の格好をすることにしたというのです。
スティーブ牧師は理解があっても、他の人もそうだとは限らない。モーは、男装して自分を偽るのか、女装して危険を冒すのかの二択しかないのだ、奇跡でも起きなければ道は開けないのだと諦めてしまいます。
モーと話した結果をスティーブ牧師に伝えに行くと、牧師はバーにいました。
酔っ払い相手にも説教をするということで、やっぱり寛容な牧師さんなんでしょうね。
人間は完ぺきではないから、あとはモー次第だ、信じて飛び込むしかないと言います。
そして人助けをしているという証が欲しいなら、目を開いてよく見るのだ、とゾーイにも助言。
当たり前のことと言ってしまえばそうなんですが、何なんでしょう、この力のある言葉。自分と対話するきっかけを作ってくれるというか、なんだか不思議な力を感じますね。
しかし、ボニーが信じて飛び込んだところを目の前で見たモーは衝撃を受けます。
教会へ戻るための奇跡はこれだ、ボニーが恐怖と闘ったなら自分にもでいるはずだと。
そしてモーは、ゾーイとの約束を守ると宣言し、女の格好でばっちり決めて教会へと行くのです。
それにしても、DJやって大家もやって絵を描いて、聖歌隊にも入って、モーすごくない?料理も上手そうだし。
モーの描いた絵を部屋に飾っておいたらなんだかご利益ありそう。私にも描いてほしい。
引きこもりなボニー
広場恐怖症のボニーは引きこもり。
そんなボニーのリゾート地に行きたいという心歌が2曲も聞こえてきたゾーイは、扉越しに何度も話しかけていると、当初は無視されていたものの、答えてくれるようになりました。
そしてなんとゾーイは望遠鏡を購入し、一緒に海や星を見ようと提案するのです。
え、ちょっと待って、望遠鏡ってそんな気軽に買えるものなの!?
ちょっといいやつって言ってましたし、軽く万は超えますよね?
ゾーイの勤めているスパークスはきっと有名な会社でお給料もそれなりなんだろうとは思いますけど、同じアパートで会ったこともない人のために望遠鏡を買ってしまうなんて、ゾーイなんていい子なんだ...なかなかマネできることじゃありません。
提案を受けたボニーは、後日、なんと部屋から出てきたのです。
カリブへの第一歩にだりそうだと。
しかし、高所恐怖症なので、代わりに、大家であるモーの郵便受けまで一緒に行ってくれないかと相談。
それに対し、ゾーイはモーの部屋まで行くことを提案し、実際に手渡しでモーへ家賃を払うことに成功するのです。
ゾーイの根気強い働きかけがボニーの心を動かしたなんて、本当にすごいです。
モーですら顔を見たことがなかったのに、まだアパートの外へは出ていないとはいえ、部屋から出る決心をさせるなんて。
きっとこれから少しずつ、ボニーの世界が広がるんだろうと思うと嬉しい限りですね。
マックスかサイモンか
サイモンとメールのやりとりをして盛り上がるゾーイに対し、「婚約者のいる男に手を出す女に見える」「言い訳するのが怪しい」と初っ端からズバズバ言うモーが最高。
前回はあんなにサイモン推しだと言っていたのに、その掌の返し方がいいですよね(同じだけマックス推しだとも言ってた)。
なんだかんだいい感じであっても、少なくとも今の段階は、サイモンにはフィアンセがいる以上、やっぱりよくないですよねぇ。その点をきっちり指摘してくれるモー。まるで視聴者の代弁者。
彼女のオータムとラブラブなマックスは、なんと初夜の報告までならず2回目以降の計画までゾーイに明かします。やめれ。笑
ナパでするつもり、と話すマックスに対し、まるで新婚旅行だと指摘するゾーイ。
確かにマックスは浮かれすぎですけど、やっぱりゾーイ嫉妬してない...?
自分がオータムを勧めておきながら、いざマックスが誰かといい感じになってしまったら寂しくなってしまったのかも。そうなってみないと自覚しない、ということもありますし、ゾーイは今まで気づかなかっただけで、マックスに対して特別な感情を抱いていたのかも。
それにしても、マックス歌上手くない?まるでオペラみたいに歌い上げててかっこよかったです。
そんなこんなでサイモンとマックスの間で揺れるゾーイのもとへ(ゾーイは恐らく揺れている自覚はない)、結婚式のお花を担当することになり、そのお礼にとサイモンらからシャンパンをもらったからと尋ねてきたお母さん。
マグカップでシャンパン飲んでるのが一人暮らしの家のリアルさが出ていていいですよね。笑
そして、ロシア文学の今教授と不倫していたことを明かし、傷ついてほしくないとゾーイに助言します。批判する気はないけれど、きっといい人にこれから出会えると。
その言葉を受けたゾーイが目を落としたスマホには、なんで返信をくれないのかと尋ねるサイモンからのメッセージが映っていました。
危険な香りがする...
父親になるデイヴィット
ゾーイの兄・デイヴィットとその奥さんエミリーの間には赤ちゃんが。
お腹の子の性別を知りたがるエミリーと、生まれるまで楽しみにしていたいデイヴィットは意見が割れますが、デイヴィットが毎日エミリーのマッサージをするという約束で、赤ちゃんの性別は産まれた際のサプライズにとっておくことに。
ここでお母さんはエミリーの味方をしたので、お父さんはデイヴィットの味方をするのかと思いきや、どちらの味方もしなかったのが面白いですよね。
お父さんが大事にしているのは「大きな見せ場 大事な思い出」。
ミッチに親になるための心構えを聞くデイヴィット。
そうしたら、結婚式のビデオを見るようにとの回答が。デイヴィットはゾーイがエミリーのドレスの裾を踏んで破いた事件があったため、まだビデオを見ていなかったのだとか。ゾーイ、何やってるの😂
お父さんが乾杯の挨拶で語ったアドバイスは、
①親としてどうすべきか分からないとき、愛を選ぶこと
その後もスピーチは続くと思うのですが、自分が元気だったときの映像を見たミッチが泣き出してしまったのです。
マギーとダンスしていたシーンもあったので、やはり自分の現実を突きつけられたようでしんどかったんのだろうな。とてもいい笑顔してたもん...
結婚式の映像ということは、きっと病気はここ最近発症して、どんどん重い症状になってしまっているんでしょう。レモネードを要求したりと、普段は辛そうな素振りを見せないミッチですけど、やっぱりつらいよなぁ...ミッチぃ...
感情を制御できないのも病気の症状の1つらしく、あの後1日中泣いてしまっているミッチ。
貴方は悪くないとデイヴィットを励ますエミリーですが、「自分のいない人生を想像させてしまった」「人生の節目を見逃す」と落ち込みます。
すると、エミリーはいいことを思いついたとデイヴィットに提案。「結果的に私が勝つけどおまけってことで」と言いニヤリと笑うエミリーが好き。めっちゃいい子や~!
そしてエミリーの提案で、赤ちゃんの性別を発表するパーティーをお父さんへのサプライズとして開くことにしたデイヴィット。
子どもが生まれる前の今でも、人生の節目として、大きな見せ場として、大事な思い出が作れるとスピーチするのです。
思わずうれし泣きしてしまうお父さん。
これは本当に名案で、素晴らしい試みですよね。ゾーイも褒めていましたけど、これは本当に嬉しかったと思う。凄い、凄いよ。そしてこれを思いついたエミリーが凄い。義父のことを心から思っていないとこんなこと思いつかないと思いますし、いい家族になれたんだろうな。
赤ちゃんは男の子と判明したため、余ったピンクのケーキをデイヴィットからもらうゾーイ。
それを、なんと夫と別れ炭水化物抜きダイエットをしているジョーンの元へ届けるのです。
「7日目に神は炭水化物を食べた」というメッセージ付きで。なんて粋なんでしょう。
それにしても、犬の名前がエルメスとトムフォードって。流石ジョーン。
使用曲一覧
The Great Pretender/ The Platters
モーの心歌。自分を偽って本心を隠すペテン師だという歌。現実でも、弱音を吐かず平気そうに振舞っている人ほど大丈夫じゃなかったりしますからね...
Con te partiro/ Andrea Bocelli
彼女のオータムと初夜を迎えてテンションアゲアゲなマックスな心歌。"見たこともない世界で君と生きよう"。笑
Kokomo/The Beach Boys
引きこもりボニーの心歌。
Amazing Grace/ John Newton
かの有名な許しの歌・アメージンググレイス。モーが聖歌隊で歌っていることをゾーイが知った際、聖歌隊が合唱していた歌です。
この歌をモーが歌うということにとても意味があると思います。
Margaritaville/ Jimmy Buffett
ボニーがリゾート地へ行きたい気持ちを歌った心歌その2。
This Little Light of Mine/ Mother Goose Club
モーら聖歌隊が教会で練習していた歌。モーはうまく歌えずに...
そして、最後には心を決めたモーが思いっきり歌い上げます。見ていてとても気持ちがいいですね。
...Wrecking Ball/ Miley Cyrus
ジョーンの心歌。別れられてせいせいしたと言っていたジョーンでしたが、未練があったみたいです。壊れたのは私だけ...そりゃ簡単には吹っ切れないですよね。
最後に
今回はモーの問題だけでなく、ボニーの問題も解決し、さらには引き続き悩んでいる様子のジョーンのフォローまでしたゾーイ。大活躍!
自信満々に見えたモーですら、いやだからこそ、抱えているものがあるんですよね。
最後に思いっきり、心から歌い上げるモーの姿になんだか感動してしまいました。
そしてサイモンかマックスか問題ですが、サイモンとメッセージのやりとりをしているゾーイに意見するモーが良かったですよね。
婚約者がいるにもかかわらず、必要事項以外のやりとりをだらだら続けているのは危ういですよね~
お母さんからの体験談もあり、ゾーイも何かを感じ取った様子。メッセージに返信していないようでしたので、これからまた何か動きがあるかもしれないですね。
では、お読みくださりありがとうございました!