たーこいずの宝箱

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大好きなものへの愛を綴るブログ

祝!映画「あの夏のルカ」劇場公開!

コロナにより劇場公開を諦め、配信にて公開されるという運命を辿った、PIXAR「私ときどきレッサーパンダ「あの夏のルカ」「ソウルフル・ワールド」がこの度2週間限定で劇場公開されております!

 

日本では、「私ときどきレッサーパンダ」が3/15~、「あの夏のルカ」が3/29~、そして「ソウルフル・ワールド」は4/12~限定公開。

Disney+に入っていますので、配信されたらすぐに鑑賞しましたが、やはりレッサーパンダのもふもふ感、イタリアのカラッと晴れた天気、ピザの食欲をそそる匂いを劇場で体感したいなぁと思っていたので、吹替のみとはいえ公開が決まって本当に嬉しかったです。

「私ときどきレッサーパンダ」は思春期の少女の成長を、「あの夏のルカ」は友情(と差別問題)を、「ソウルフル・ワールド」は生きる喜びを描いており、どれも本当に素敵で大好きな作品です。

 

中でも大好きな「あの夏のルカ」が一昨日から公開されていますので、今回は「あの夏のルカ」の好きなところなどを、皆さまになるべく観てほしいので極力ネタバレなしで紹介したいと思います。ですが、ちょっとの情報も頭に入れたくない、という方はこんな記事読まずにぜひ今すぐ劇場へ!

もちろん、他2作も最高ですので是非観てね!!

あらすじ

主人公ルカは、海の中で暮らすシーモンスター。人間は陸のモンスターであり、危険だから近づくなと母親から教わっています。

しかし、ある時に海の底に落ちていた人間の物であるコップやトランプなどを見つけ、元来から興味のあった海の外の世界への興味をますます強めます。

そんな時に出会ったのが、同じくシーモンスターアルベルト。彼は人間の持ち物を収集しながら、なんと海に浮かぶ離れ小島で、陸の上で生活しているのです。

アルベルトから、陸に上がれば人間の姿になること、歩き方などを教えてもらいルカの世界は広がります。これまで母親の言うことを聞いて真面目にしていたお手伝いをさぼり、アルベルトの元へ遊びに行くようになったルカ。

2人は人間の乗り物である「ヴェスパ」に特に強く憧れを抱き、あることをきっかけにシーモンスターを敵としている陸へ上がることに。濡れるとたちまち人間の姿から本来の姿であるシーモンスターへと変わってしまうことを隠しながら、2人はヴェスパを手に入れることができるのか?

 

好きなところなどなど

まずはやはりPIXARならではの映像美

舞台は北イタリアの港町、ポルトロッソ。イタリアらしい町並みのカラフルさや、カラっと晴れた天気、ざぁーっと降る唐突な雨などがとても美しいです。まるでイタリアに来た気分を味わえます。

そしてよく登場するのが地元のパスタなんですが、まぁこれが美味しそうといったらありゃしない。麺もいろいろなタイプが見られるので楽しいです。鑑賞後、パスタを食べたくなって実際に食べちゃいました。

 

しかし、特に水の表現などは、最近のPIXAR作品と比べるとリアルすぎないんです。どこかにあったかさというか、イラスト感があるというか。

それは監督がジブリ作品のファンで、ジブリを意識して作品を作ったからなんだとか。

町の名前であるポルトロッソは「紅の豚」、人間の女の子ジュリアの服装は「魔女の宅急便」といったように、随所にジブリを感じることができます。

 

また、少年らしい夢を見る時の演出が素晴らしい。単なる妄想、と片づけてしまうのは簡単ですが、やはり何事も夢を見ることから始まるじゃないですか。憧れの世界を思ったり、初めて得た知識をきっかけに新たな知識を求めたりする時の演出がとても美しくて、夢を見ることっていいなぁと思います。

 

流れるイタリア語の音楽も好きです。

イタリア語は話せないので意味はわからないですし、全く知らない歌ばかりでしたけど、世界観にとってもぴったりなんです。後でネットで調べて、なるほど~!となるとも楽しいです。

 

そしてなんと言ってもストーリーが最高です。

ルカとアルベルトの友情に、2人の優しさにもう泣かされます。初めて観た時はもちろん、複数回観てもその度泣いてしまいます。

しかも、泣いてしまうポイントがいくつもあるというか、後半のたたみかけがすごいんんです。お互いがお互いを救うんです。

綺麗な友情ではなく、きっと誰もが心の片隅で思ってしまうような汚い、目をそむけたくなるような醜い部分もきっちり描くというのがPIXARらしいですし、あの結末を、みんなが幸せに仲良く暮らしました、では終わらないところがPIXARらしくて好きです。(だとしてもトイ・ストーリー4を私は受け入れることが難しいけど。)

また、友情というメインテーマに加え、差別と許容の要素も併せ持つところがまたいいんです。現実問題そんなに簡単にはいかないでしょ、となってしまうのは事実ですが、しつこくない、説教臭くないところがいい。"よく分からないから差別する"ことの危うさ。

 

最後に

洋画の邦題ってクソなの多いですけど、この作品の邦題は優勝です。(PIXARの邦題はわりといいものが多い気がします。)

「あの夏の」を付けたくなる気持ちわかるし、「あの夏の」がどんな意味を持っているのか、誰視点なのかを分かるとさらに感動します。「ひと夏の冒険」「ひと夏の思い出」感があってとてもいいです。あらためて、夏っていい季節だな...

 

では、映画の中で好きなセリフとともに締めたいと思います。イタリア語はわからなくても、映画を見ればきっとニュアンスがわかりますし、好きな言葉になると思います。(私もイタリア語知りませんし。)私も2人のように挑戦する気持ちを忘れずにいたい!

ここまでお読みくださりありがとうございました!

シィレンツィオ、ブルーノ!!