たーこいずの宝箱

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大好きなものへの愛を綴るブログ

劇場版名探偵コナン「緋色の弾丸」感想

2021/4/16公開の劇場版名探偵コナン24作目「緋色の弾丸」の感想です。

公開おめでとうございました!!!

全コナンファンが待ちわびていたので、今年こそ無事に公開できて本当に良かったですね。

やっと見ることができて、満足感と喪失感と高揚感とで鑑賞直後は放心状態でした。

もう、一言で言うと「赤井ファミリーかっこいい...」に尽きますね。

 

では、公開から2週間が経ちましたので、以下ネタバレあり感想を書きたいと思います。

まだ2回しか見れていないので、書いていることが間違っている可能性も十分あります。ご了承ください。

 

ちなみに、私が一番好きなコナン映画は「時計じかけの摩天楼」です。映画は全部見てます。

そして公式カップルはみんな好きですが、特に新蘭を推してます。

また、現在サンデー購読中で単行本も最新刊まで所持している原作派です。ご参考までに。

 

 

コナンと蘭

何から書くか迷いますが、やっぱりまずは主人公であるコナンと、やっと彼女になった蘭との話を。

私、常々新蘭を所望しております。時計じかけや瞳みたいに新一蘭要素たっぷりの映画を待ちわびています。

この点、もっともっと、という欲は止まらないにせよ、今回の映画は結構満足しています。

 

まずあの電話のシーン。あれは正直予告の段階で見たくなかったな...というのが正直なところですが、あのシーンは最高でしたね。

物理的に強いのは蘭の方だし、「新一1人くらい増えても守れるよ」は確かにそうなんです。蘭はそういう子。

でも、だからこそ新一はそんな蘭を守りたいんだよね。そしてあの予告の「蘭を守るのはオレの、」。正直これだけでもお腹いっぱいなのにその後ですよ。

「オレの何よ?」って顔を赤らめて聞く蘭ちゃんが可愛すぎる。恋する乙女。こんな顔にさせられるのは後にも先にも新一しかいない。

そして電話切った後、「言わせんなよな、」ですよ!みなさん!!

江戸川工藤が照れまくっています!!

二人とも高校生なんだなって、素を出せるんだなって思います。

 

あとあと、電話しているのが蘭の自室と探偵事務所の屋上というのがまたいいですよね。

昔の探偵事務所と公衆電話というのも大変に良きでしたが、自室と屋上というのも大変に良きです。

しかもこの季節、蘭の部屋のカレンダーやTVニュースからすると七夕あたり(7月)ですよね?

七夕(あたり)に空を見ながら電話する二人、最高なシチュエーションじゃありません...?

七夕と新蘭って親和性高いので最高でした。

 

さらに言えば、蘭に電話する経緯が”恋人”って感じで良かったですね~

探偵団のみんなは仮面ヤイバーをエサにリニモから遠ざけることができましたので、残るは蘭。

それを灰原に指摘されたときのコナンの顔見ました?

”オレが電話してやるしかないよな”っていう彼氏面してましたよね??

いや、正直江戸川工藤は付き合う前から蘭はオレのもの感だしてましたが、付き合い始めてからというものそれが増してますよね。

そして結局説得することを諦めちゃうあたりも江戸川工藤ぶりを発揮していて、この一連のシーンは最高でした。

 

ではお次に、クエンチのシーンについて。

最初傍にいた灰原を心配するコナンですが、蘭のピンチに気が付くとすぐさま「蘭!」と駆け寄ります。

ここ、確かにコナンは蘭が最優先なんですけど、灰原見捨てていくかな?と少し疑問には思いました。が、そこは置いておいて。

気を失うその瞬間まで、蘭の傍に近づいて、蘭に呼びかけ続けていたのはまさしく江戸川工藤でしたね。

しかも目覚めたその瞬間に「蘭!、ねえちゃん」ですよ?

さいっこうですね!

「はっ!?オレ気を失ってた!?」とか、状況把握するとかの前にまず蘭。うんそうだよ、それでこそだよ。

近年の映画では新蘭をおざなりにされていた感じがあるので、(去年なんて付き合い始めた後最初の映画だったのにキッドの変装だったし...)この点今年はそれなりに満足してます。

 

ただ、ちょっとだけ不満というか、疑問だった点を言うと、

・灰原に呼びかけているのを「新一?」となる

・コナンが無事だった時、蘭よりも先に灰原の名前を呼ぶ

・蘭に抱きしめられている時に灰原にDBバッヂを振る

これらは少し「?」となりました。必死だから「新一?」となるのではなく、コナンが「蘭!」となっている時や、蘭が心の支えを欲している時に「新一?」となると思うので...

また、助かった時も灰原に気を遣う余裕が江戸川工藤にあるかな〜という疑問が。ハグもそうですが、アヤツの眼中には蘭しかいないので、そこは「?」となりました。

ま、でも今までおざなりだった灰原をフィーチャーするという意味では良かったですかね!赤井家メインの時に灰原にもスポットライトを当てるというのは胸熱でした。

 

では話をコナンと蘭の良かったポイントに戻しますと、リニアと新幹線という隔たれた空間の中からでもお互いの存在に気づくというあのシーン。

実際問題存在を認識するなんて無理な話だけど、こういうテレパシー的なのが最高に新蘭です。

世良ちゃんがいるのに思わず「蘭!」と呼び捨てで叫んじゃいましたしね。

(ここの世良ちゃんとコナンについては後程改めて...)

あそこで蘭の姿を見ることができたからこそ、コナンは最後の最後まで生き抜くために頑張る力が湧いたんですよね。

蘭の元に生きて帰らないといけないと改めて思うきっかけというか。

最後のあのシーンへの伏線となる、蘭の存在を感じるシーンだと思います。

高山みなみさんもいろんなところでのインタビューで、2台が並走するところが見所だとおっしゃっていました。

本当に見所でした...

 

そしてその最後のシーン。

「クソッ死んでたまるかっ」

これ、確実に蘭のことですよね!?!?

映画を見た直後は、「うんうんそうだよね...!蘭のために生き抜かなくちゃね!」としか思っていませんでしたが、後から映画を反芻していたら、「だからリニモと新幹線でテレパシーしたのか!!」と納得しました。

コナンが最後まで力を振り絞るには、生を諦めないためには、やっぱり蘭という存在が必要なんですよね。

その布石としてのあのテレパシーかと思うと、すごい...の一言です。

先頭にいたはずなのになぜ世良ちゃんのもとでシートベルトまでしちゃえたのかとか、まあ疑問はたくさんですがそれはご愛敬です。笑

コナンが生きようと頑張るあのシーン、「死んでたまるかっ」が言い急いでいて心の声が漏れてしまったあの感じが本映画のハイライトではないかなと思います。

(このセリフも高山みなみさんがおっしゃっていたセリフでしたよね。最高な一言でございました...)

 

コナンと世良ちゃん

いやー、さいっこうでしたね。

世良ちゃんて途中で戦線離脱しちゃいがちじゃないですか。

だからこそ最後までコナンの相方として共闘してくれたのが嬉しいですね。

世良ちゃんがかっこよくて可愛くてかっこよかった。

赤井さんと対等とまではいかずともそれなりに戦ってしまう妹、やばくないですか?

いやー、これは惚れちゃいますよねぇ。

予告にもあった、青山先生が原画を描かれた「それともボクに見せられない理由が、あるのかな?」の顔がめちゃめちゃに好きです。

うん、元々好きなキャラでしたが、この映画で完全に惚れましたね。

 

今回、世良ちゃんはコナン=新一をほぼ確信しましたね。

原作でもほぼ確信しており探りを入れておりましたが、今回コナンがその正体をちらつかせました

まさかそうくるとは...!

世良ちゃんの前で電話しているところを何度も見られ、電話の相手が気になる世良ちゃんが追及しているとかかってきた電話。

それがまさか蘭からの電話で、新一のスマホが鳴っていたとは。

しかも、それを無言で切ったとはいえコナンが電話に出たなんて!!

流石の世良ちゃんもスマホ2台持ちは知らず、驚いていましたね。

電話から漏れていた「新一?」という蘭の声は世良には聞こえていないと予想していますが、聞こえていなかったとしてもこれでまずコナン=新一を確信したでしょう。

コナンの中で、世良は信用に値する人間であると判断し、こちら側に招き入れる意味でとった行動なのでしょうか。

もちろん、沖矢さんの正体と自分の正体を天秤にかけた上での判断だとは思いますが、それをとっさにやってのけるコナンやはり君は素晴らしい。

 

その後新幹線とすれ違うシーンで蘭呼び捨てを聞かれたのをフォローしなかったこともありますので、やっぱり明言はしないまでも暗に認めたということでしょう。

それにしても、呼び捨てに驚いていた&姿を見れたことに驚いていた世良ちゃん可愛かった。

 

最後、線路の上を二人同じ方向に歩いていくシーンがとても印象的でした。

まるで執行人の安室さんと対照にしたみたいなシーンでしたね。同じ脚本家さんですし、意識されたんだと思っています。

コナンの正体を言葉には出さずとも明かしたことで、これまで互いに探り探りだった関係から、(メアリーや沖矢の事もあるので全面的ではないですが)信頼できる協力者のような関係へと移行したかのような、そんなシーンでした。

これ、最高なのは、世良ちゃんが追及しない点なんですよね。

もちろん映画だから追及できなかったという面もあるんだろうとは思いますが、世良ちゃんはその事実を知ったうえで、これまでのような距離感で接することを受け入れたかのような、そんな感じがしました。

飛ばされたジャケットを潔く諦めるところ、その時コナンに見せた笑顔、そしてコナンの表情がそれを物語っていました。

うーん、これは原作が楽しみですね。

 

コナンと赤井さん

ではお次に銀弾コンビを。

なんかもう、いいですね。もう、いいしか出てこないです。語彙力...

 

自分の信念を貫きたいコナンと組織としてのやり方を変えない赤井さん、それぞれができることをしながらも、譲らないところは譲らないというのがよかったです。

殺人犯であっても死なせないコナンに対し、殺してでも犯人を確保する(危険が伴うなら躊躇なく殺す)FBI。

ギリギリまで赤井さんに発砲させないために奮闘するコナンが良いし、赤井さんも「待って」と言われてもなお撃つというのが良いですよね。

ただ、赤井さんもコナンの信念を切り捨てるわけではなく、「あとはボウヤの好きにしろ」と言って去るんです。これが最高なんです。

赤井さんはFBIとして安全に犯人確保ができればそれでいいわけで、その目的が達成されるならそれでいい。だからこそ、最後をコナンに託した。

うん、この二人の関係性、いい...

互いに信用しつつ、でも自分の目的のために利用する。うん、良い...

 

さらに言えば、コナンは犯人を殺さない主義でFBIとは違うと語る場面からも感じましたが、コナンとFBIの違いを突きつけつつも、ある意味綺麗事な自分の信念を貫こうとする若いコナンの力をどこか眩しく感じていたのではないでしょうか。

やれるものならやってみろ、から、実際にやってのけたコナンを見て、流石ボウヤだな...と心中で思っているのでは。

 

他のシーンで言うと、博士の家からみんなが出てきたときにコナンをドライブに誘ったのがたまらないですね。

ちゃんとあの合図に気づくコナンも流石だし、赤井さんも利用する気満々なのが良い。

この二人のドライブ、いつまでも見ていられますね...てかください。

 

赤井さんと降谷零の対比

ではこの話の流れで赤井さん自身について。

予告からは赤井さんが大活躍するお話かな、執行人の赤井さんバージョンかな、と予想しておりました。おそらく多くの方はそうなのでは。

でも全然違いましたね。赤井さんと降谷零の違いをありありと見せつけられた感じがします。

執行人では公安という大きな組織に所属し部下に指示しながらも一人で奮闘し、孤独に闘う様子が描かれましたよね。

 

それに対し、赤井さんってあくまで自分をFBIという組織の駒としかとらえていない感じがして。狙撃手というポジション的に単独行動が多いのは事実ですし、団体行動不得意でしょ、というキャラですが、やっぱり組織の一員だなと。

ジョディやキャメル、ジェイムズと共に事件を解決する、チームジェイムズの一員であって、事件解決のために各々がやるべきことをやる、そういうスタンスでしたね。

 

先ほどの銀弾コンビもそうで、狙いを定めて撃つという自身の仕事はまっとうしたのだから後はボウヤがやれ、という明確な役割分担、そして自身の仕事が終わったらさっさとその場を去り、その後どうするかは全て託すという潔さ。

これって、みんなのことを信頼しているからこそですよね。

キャメルの運転技術に頼ることや、チュウ𠮷の頭脳を信じきるところもそうです。

FBIという同じ組織の仲間を、コナンや弟を信頼しているからこそ、自分の仕事を全うしチームとして解決する。

赤井さん、なんていい男なんだ...

私はこういうところに惹かれていたのか...と、今まで自分の中で言語化できていなかった赤井さんの魅力にやっと気づいた感じがします。

 

 

チュウ𠮷と由美タン

では今回の映画の一番のラブコメ担当であり、癒しを与えてくれたこのカップルについて。

青山先生らしさ前回で良かったですよねー!

せっかくのスクリーンデビューでほとんど酔っていたのは残念でしたが(笑)、酔っていてもなお取り締まろうとする由美タン、流石です。

そしてそのファインプレイにより赤井さんの車にチュウ𠮷を乗車させるだなんて、やはり寧々...!できた嫁です。はよ七冠とって結婚して。

由美タンと遭遇した時の赤井さんの顔良かったですよね。あんな顔赤井さんにさせられるの由美タンしかいないよホント。

由美タンは赤井家にぴったりなので、やっぱり早く結婚してほしいです。由美タンに振り回される赤井家が見たい。

 

”ラブ”な部分では、「由美様というタイトルをね!」とか、「言ってくれれば服を合わせたのに」とか、もう、可愛いがすぎました。

そんな由美タンにでれでれなチュウ𠮷がたまんないですよね。なんでこうも青山CPズは魅力的なんでしょうか。本当に素晴らしいです。

 

最後プロポーズを受けたことを酔っていて覚えていないこととか、車中でゲロっちゃうこととかは流石由美タンでしたが、だからこそギャップで可愛いんですよね。

 

そして!!ギャップと言えばですよ!!

でもまず、ギャップの前からいきましょうか。笑

猫と戯れている太閤名人をアップされてるの、可愛すぎません?「僕だ~」じゃないんですよ。可愛すぎでしょ。

と思いきや、「ほかの棋士には将棋に集中してほしいから」的なことをさらっと言っちゃう。かっこいいですね~

この可愛さと、こういうところをさらっと言っちゃうところが今までの青山BOYSとは少し異なりますよね。他の男性陣だったら言わないと思うんです。

こういうところがチュウ𠮷の魅力ですね。

 

はい、そしてギャップの部分ですよ!きっとこれは観た人全員が惚れたに違いない!

カーチェイス詰将棋にしようと思いついたのどなたですか!?最高すぎてもう最高です!感動しました。ありがとうございました。本当に最高でした。誰か語彙力をください。

私将棋はあまり詳しくなくて(むかーしに祖父とやったことがありましたが、もうほとんど忘れております)、ぐんぐん進んでくる駒に気を取られていたら、足元の駒に王手を取られた、みたいな感じだと解釈しているのですが正しいでしょうかね?

 

またこの攻める駒の攻め方がかっこいいですよね。

追跡をやめたように見せかけて油断させたところに現れる、というのを繰り返すことでどんどんと犯人をジョディの元へと連れていく。なんてかっこいいんですか。

今までのカーチェイスみたいな激しさや疾走感みたいなものは少なめなんですけど、今までで一番好きなカーチェイスシーンになりました。

 

そして最高なのが、このチュウ𠮷のかっこいいシーンで由美タンが爆睡しているところなんですよね。

ふにゃふにゃしたオフモードのチュウ𠮷しか知らなくて、かっこいいオンモードのときのチュウ𠮷は知らない、最高です。

あー、もう、幸せをありがとう。チュウ𠮷は早くタイトル取ってね!結婚式楽しみにしているから!!

 

最後、見事王手をかけてからというもの、由美タンと一緒に爆睡していたチュウ𠮷が良かったですよね。あの肝が据わっている感じ、赤井家の血だ...!となりました。

チュウ吉がこの映画で1番おいしい役だったのでは、というくらいにかっこ良すぎました。おそらく人気爆上がりだと思います。

 

メアリーから溢れる大物感

ここまで世良ちゃん、赤井さん、チュウ𠮷と書いてきたので、赤井ファミリーの母であり父親代わりのメアリーについて。

 

いやー、ちっこいのにめちゃ強でしたね。あんなに強いのか...MI6すごいな...

発明品なしであんなに強いので、もしキック力増強シューズとか使ったら死人がでそうですね...笑

 

黒塗りの車で運ばれるメアリー、タダ者じゃない感が半端じゃなかったですよね。

そして改めて、WSGという世界的大会を舞台に選び、メアリーを巻き込む必然性を作ったこの発想は素晴らしいなと思いました。

だって、ちっこくなってしまったメアリーが人前に出て大活躍だなんてなかなか難しいですもんね。今回も大々的には出てきてなかったですけど、きちんと見せ場があったのが良かったです。

 

「あの子にはまだ会うわけにはいかない」というあのセリフ、コナンと赤井さんのどちらに向けられたものだったのでしょうか。

「あの子」という呼び方が気になりますよね。赤井さんだとしたら「あの子」とは言わない気がするのでコナンかな〜と思っていたのですが。

 

この意味を考える上で重要なのは最後のシーンですよね。

沖矢さんの後頭部に銃を突きつけつつ、「FBIの小僧」と呼ぶあのシーン。

「小僧、か」と笑う赤井さんはメアリーの正体に気づいていると思いますが、メアリーの方が気づいているかは悩ましいところです。

しかし、メアリーほどの鋭い人間が気づかないなんてことあるんでしょうか?一度手合わせをしたら、息子だと気づくのでは。

しかも、ただのFBIにあんなことする必要性はあるんでしょうか?

そう考えると、メアリーもまた沖矢さんの正体に気づき、かつ自分のことも知らせるためにあの行動をとったのではないでしょうか。

 

もし、そうだとすると「あの子」は赤井さんということですかね...

もしコナンのことだったらヘルメットも一緒に隠さないとおかしいですもんね。

この辺のことは原作で明らかにされていくだろうと思いますので、原作を楽しみに待ちたいと思います。

 

毛利家の大黒柱・小五郎

赤井家の母親かつ父親代わりのメアリーについて言及したので、お次は毛利家の父親であるおっちゃんについて。

近年、おっちゃんて残念な描かれ方しかしていなかったじゃないですか。

なので、嬉しかったです!久しぶりにおっちゃんのかっこいい姿が拝めて嬉しいです!

 

まずは毛利家の夕食

 リニアに乗ると聞き驚いて味噌汁をこぼしてしまうの、娘を大切に思う父親っぷりがありありと伝わってきて萌えますよね。

相当驚いたはずなのに、最初誤魔化そうとするのがおっちゃんらしいです。

 

しかし、蘭に指摘されきちんと認め、事実を話すところがとても誠実で、おっちゃんらしくて、最高でした。私はこういうおっちゃんをずっと待っていた。

家族のことを大事に思う姿勢。警察に通報しようとする蘭を制し、依頼人との約束をきちんと守り抜こうとしる姿勢。そして、家事をこなす蘭への感謝の姿勢。

あぁ...おっちゃん、最高です...かっこよい...

 

蘭が家事をしてくれていることに感謝する描写って、今までにあまりなかったような気がするんです。

だからこそ、今回「味噌汁すまなかったな」とちゃんと言うところがきゅんとしました。

それに対し「温めなおすから」と言う蘭ちゃん!!最高です。

本当に、毛利家には毎度癒されるし、親近感が湧くし、いつまでも幸せでいてほしい家族です。

 

それと、テレビのくだりも私的推しポイントなんですよね。

まず、「テレビつけてもいい?」と聞くコナンがいい。

きっと新一時代もテレビや新聞ばっかり読んで蘭に怒られていたんだろうな、と思わせる何気ない一言。というか絶対に新一と蘭はそういうやりとりをしていたはずなので、コナンになってからもあるはず。

話の展開的にはあってもなくてもいいセリフだからこそ、こういうやりとりを盛り込んでくれた監督さんたちのキャラ愛を感じます。感謝。

その後真剣な話になる際、コナンにテレビを消させる小五郎がいいんですよ。

こういうおっちゃんが好きです。

 

そして毛利家以外では、まずコナンと世良ちゃんがリニアに乗っていたことに気づいたとき、ひたすら頭を下げて謝る姿が良かったです。

なかなかあんなに素直に謝れる人いないですよ!

しかも、世良ちゃんなんて連れじゃないのに。

心の底からの謝罪ができる毛利小五郎、大人の鑑です(普段はダメダメだけどね笑)。

 

そして最後の見せ場、犯人の井上治が逃げようとしたところは最高にかっこよかったですね!

まず、スタンガンを避けるのかっこよすぎません?

あんなの普通とっさに避けられないですよ。

その後、新幹線から降りた井上をためらうことなく追いかけるのがいい。

刑事時代のおっちゃんの一面が見られたような気がします。

「足速すぎだろ」には笑ってしまいましたが。笑

結局、逃走車を用意していた犯人には追いつけませんでしたが、その後も高木刑事らを呼んで追いかけようとしていたその姿勢がかっこよかったです。

 

是非、またおっちゃんが大活躍する映画を!!首を長くして待っています!!

 

江戸川の”便利屋さん”から脱却した灰原

では、この流れで久しぶりに大活躍したもう一人の人物、灰原哀について。

もう、嬉しかったんですよ。

ここ最近の映画では完全にコナンの便利屋さんでしたよね彼女。

原作好きな私としては、なんだか灰原が不憫だな...と思っていたんです(それは博士も同じ)。

なので、今作で久しぶりに”科学者”である彼女らしい活躍の仕方、コナンの協力者っぷりが描かれて嬉しかったです!

 

「科学が好きなただの小学1年生よ」がめちゃめちゃ可愛くありませんでしたか??

本当に今回は灰原が生き生きしていてよかったです。

あと可愛いと言えば、蘭に1人で帰れないかと問われて「子どもだもの」が可愛かったですよねー!小学生のフリする気まったくない。可愛い。

 

今回、耳に髪の毛をかける描写が多かったように感じたのですが、あれって何か意味があったんですかね?

伏線か何かかなとも思ったのですが、そうではなさそうですし。

ただ可愛いからなだけですかね?笑

いや、本当に可愛かったのでヨシです。

 

灰原の描写という点では、携帯ストラップが比護さんのぬいぐるみだったり、マグカップがビッグ大阪のものだったりという細かい描写にニヤニヤしてしまいました。

こういうところにもスタッフさん達のキャラ愛を感じますね...感謝!!

 

(ちなみに、キャラ愛といえば蘭の勉強机に新一と蘭の写真が飾ってあったのも見逃しませんでした😳スキ...!)

 

きちんと事件解決にかかわる探偵団

活躍と言えば、外せないのが探偵団ですね。

まず、警察犬と化した元太は最高に面白かったです。笑

でも元太が大好きなうなぎの匂いなので、警察犬化するのも納得できるというのがよくできているな~と感じました。

だからこそ、元太には名古屋のひつまぶしを是非食してほしかった...いつか、食べれるといいね。

 

そしてそして、コナンらの無事を救うヒントを残した”パラシュート”

ここで仮面ヤイバーが生きてくるのか!と圧巻でした。

仮面ヤイバーも長めに見られて嬉しかったです。高木渉さんの演技力が素晴らしい。

 

仮面ヤイバーショーのパラシュートがヒントになるというのはなんでも青山先生の案だとか。先生恐るべし...!

「パラシュート!」とハモった蘭と灰原が可愛かったです。

今作、蘭と灰原の絡みが多かったのも嬉しかったポイントです。でも、せっかくならもっと絡めたと思うので絡んでほしかった...

 

園子のいい女ぶり

そんな探偵団を引率していたのは園子。

もう、園子がいい女すぎましたよね!!

前作の紺青の拳でも園子がめちゃめちゃに可愛かったですし、もしや監督さんは園子ファン?笑

 

子どもたちを甘やかすことなく社会の厳しさを教えようとするものの、博士のクイズでは子どもたちが自力で解けるようヒントを与える園子、いいお姉さんすぎませんか?

きっと事前に蘭と打ち合わせして、コナンがいるから蘭が引率者で園子はお留守番、と決めておいたんでしょうね。もう、園子いい女...!

へそ出しの服もとっても似合ってましたよね。可愛い。ただ、京極さんの前では着ない方がいいと思いますが...笑

 

その後の仮面ヤイバーショーでも博士が来るまでの間、無事引率者を勤め上げた園子

めちゃめちゃ面倒見いいじゃないですか!

無邪気にはしゃぐ隣でぐったりしている園子は面白く、園子の良さが際立っていましたね。

 

そして、パーティーでもその育ちの良さが目立っていた園子。

お父さんが行方不明になってしまった時、あんなに礼儀正しく助けを求められる女子高生います??

絶対不安で焦りがあるはずなのに、あんなに落ち着いて冷静に声かけられますかね。

本当にいい女だよ園子...

 

園子も、探偵団も、おっちゃんも、灰原も、雑に扱われがちだったキャラたちがみんなみんな丁寧に描かれていて嬉しかったです!!

ということで、お次はぜひ博士も...活躍の場を...お願いします...

 

鑑賞前と後で解釈が一転する主題歌

では、あらかたキャラについては書ききった感があるので、次は主題歌について。

といっても、この話題もジョディ先生のお話になるのですが。

 

東京事変の歌う「永遠の不在証明」は例年以上に聞きこんでから劇場に向かいました。

なぜなら、公開が延期になったからです。きっとみなさんもそうではないでしょうか。

正直、「永遠の不在証明」にメンタルをだいぶ助けられた感があります。とにかくたくさん聞いて、聞いて、聞きまくって、公開を今か今かと待っていました。

 

初めて聞いた時から映画を見る前までの間、この歌は新一や赤井さんのことを歌った歌なんだと解釈しておりました

・さあ隠し通せよ一層実は全部真っ黒だろうけど

・嘘を吐く方選び台本書き続けるか釈明しようか

・ああ仮初めの人生を愛し合うのも啀み合うのも

・せめて誰かひとり死守できるとしたら万々歳か

 

 このあたりの歌詞から、あぁ姿を偽らざるを得なくなった新一と赤井さんのことなんだな、と思っていたんです。

二人とも自分の正体を愛する人、新一で言えば蘭、赤井さんで言えば家族やFBIの仲間に対し、釈明することなく嘘を重ねることを選択し、仮初めの人生を歩んでいく。

そして新一は蘭を、赤井さんは灰原を、その一人だけを守ることができればそれでいい(赤井さんはほかにもFBIの仲間や家族のことも守りたいと思っているでしょうが)。

そこの共通点に着眼して歌を作るなんてかっこいい、すごいなと思っていました。

 

しかし、映画を鑑賞した後はこの歌への解釈が一転しました。衝撃を受けました。

まさか、証人保護プログラムを受けたジョディ先生のことを歌っていただなんて。

 

 

鑑賞中、犯人の井上を逮捕するのがジョディ先生だというこの配役に感動したんです。

犯人は司法取引を恨んだことから犯罪を起こしましたが、その犯人が復讐を行えたのは証人保護プログラムという司法取引があったから。

これを自身も証人保護プログラムを受けたジョディ先生に語らせるだなんて、こんなの感動するしかないじゃないですか...

ジョディ先生に証人保護プログラムを語らせようと思った人は誰なんだろう...原作読み込んでいらっしゃる...ととても嬉しかったんです。

同時に、ジョディ先生にも両親がつけてくれた名前があったんだと思うと、なんだか悲しくなってきてしまって...

 

という感想を抱きながら見たエンドロール。

嘘だろ!?となりました。そういう意味だったのか!!と驚きました。

「永遠の不在証明」は証人保護プログラムのことを意味しており、この歌はそれを受けたジョディ先生のことを歌ったものだったなんて。

 

特に、

ああ仮初めの人生を愛し合うのも啀み合うのも詰まり各自選ぶ相棒次第どうして間違えるのか

というフレーズがまさにこの映画であらわになったジョディ先生と犯人の違いですよね。

ジョディ先生は黒ずくめの組織という相手に復讐するため、FBIを相棒に選ぶ。方や犯人は同じ復讐心を持つ者を相棒に選ぶ。

あと、もっと踏み込んで言えば、証人保護プログラムを断った灰原にも関わってきますよね。灰原は証人保護プログラムを断りましたが、コナンという人物を相棒に選んでいます。

これを踏まえてこの歌を聞くと、もうたまんないです。かっこよすぎるんですこの曲。

ジョディ先生が証人保護プログラムを受けているということは本編では触れられていないのに、こんなに掘り下げてもらえるだなんて嬉しいですね。

 

やっと見られたという嬉しさ、アクションの圧倒感、見終わってしまったという寂しさ、喪失感、単純に面白かったという高揚感、そういうぐちゃぐちゃな感情の中に、ひときわ大きく占めていたのが主題歌への感動です。

コナンの主題歌はどれも傑作ぞろいで、見る前と後で印象が変化するものばかりです。

ですが、その中でも「永遠の不在証明」の衝撃は大きかったです。

 鑑賞後、鑑賞前よりもたくさん聞きこんでしまった(聞きこんでいる)ことは言うまでもありません。

東京事変のコメントに「今作本編の余韻という火種に、油を注いで着火する」というものがありましたが、本当にその通りでした...

こんなに素敵な歌を書いてくださった東京事変、そして東京事変に主題歌を依頼しようと考え付いたスタッフの方に感謝です。

 

かっこよさが際立つOP

エンドロールについて触れたので、次はOPについて。

いやー、かっこよかったですね。

ハーモニカが演奏するウィリアム・テル序曲」という曲をBGMに、15年前の事件を華麗に描くあのかっこよさ。

曲については無知なのですが、きっとこの曲を選んだ理由があるのだろうと思うと、調べてみたくなりますね。

しかも、クレジットのGOSHO AOYAMAがかっこよすぎませんでした?

なんだかまるで洋画が始まったかのような印象で、本当にかっこよかったです。

前作の「紺青の拳」も「月の光」がとてもいい効果をもたらしていましたし、永岡監督は曲の使い方が上手いのかもしれないですね。

 

余談ですが、他に書くべき場所が見つからなかったのでここで書きますと、赤井さんの射撃シーンの無音が最高に良かったです。

映画館で味わう静寂って、本当にかっこいいですよね。

音響が良く、爆音で見られる映画館だからこそ、無音がとてもいい効果を生むというか。

そういう意味でも、音の使い方が良かったと感じました。

 

ではOPに話を戻しまして、おなじみの「オレの名前は高校生探偵、工藤新一」のシーン。

リニアをイメージしたであろう、あの疾走感あふれる演出がかっこよかったです。

あと、いつになったら「幼馴染で恋人の毛利蘭」に変わるんですか??待ってます...笑

 

さらに、赤井ファミリーを紹介するのが新一のスマホというのがかっこよかったです。

しかも原作好きとしては原作絵がいっぱい登場したのが嬉しかったですね。

そして、紹介が終わると同時に充電が切れるという演出、最高でした...

 

メインテーマの緋色バージョンもさいっこうにかっこよくて、流石の大野さんでした。

だからこそ、最後コナンが頑張るシーンとかにはメインテーマ聞きたかったですね...そこは残念でした。

 

最後に

つらつらと書きたいことを書いていたら相当な文量になってしまい、少し驚いています...まとめる力がなさすぎる。

でも、それくらいにいい映画だったんです。

この映画で再確認したのは、沖矢さん演じる置鮎さんの演技力の高さですね。

沖矢さんの声なんだけど、赤井さんというか。赤井さんを感じさせる沖矢さんの声が上手くて、声優さんってすごいな~と改めて思いました。

 

演技が上手いと言えば、ゲスト声優の浜辺美波さんもうまかったですね!

違和感なく聞くことができて、無事映画へと没入することができました。

以前にはゲスト声優に気をとられちゃう映画もありましたからね...笑

キャラの濃い石岡エリーを見事演じきった浜辺美波さんに拍手👏

 

長々と書いてきましたが、最後に言いたいのは、「きちんと主人公が主人公していて良かった」ということです。

コナンは初期に比べ頼れる仲間が増え、主役級な人物ばかりで、気をつけないとコナンがいなくても成り立ってしまいかねません。

だからこそ、今作はたくさんの魅力的なキャラが大活躍しつつも、コナン抜きでは成立しないストーリーであること、最後の最後にコナンが全部持っていくこと、これが叶えられていたのが良かったです。

 

ミステリー部分が弱く感じたのが残念でしたが、これだけ多くのキャラを上手く生かして話を構成するなんて大変だろうと思いますし、総じて良い映画だったと思います。

ただ、やっぱり名探偵コナンの魅力って"殺人ラブコメ"であることだと思うので、キャラが大活躍したり、ラブコメがあったりする中でちゃんとミステリーであって欲しいので、その点は来年以降に期待ですね!

 

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こんなに長文にもかかわらず、最後までお読みくださりありがとうございました!

 

「進展がなくてつまらなかった」という感想も見かけましたが、私としては原作より先に行く展開はあまり好きではないので(異次元の「了解」には興奮しましたが。笑)、今回のような曖昧な進展がとても良かったと思っています。

 

来年の映画は高佐&警察学校ということで、25周年記念映画もとても楽しみですね!

緋色イヤーを思いっきり楽しみ、来年のお祭りに備えましょう💪

 

では、お読みくださりありがとうございました!